オギヌの感想

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手紙

2003年 東野圭吾

手紙 (文春文庫)

手紙 (文春文庫)

要点

  • 世の中とは

内容と感想(以下ネタバレ)

強盗殺人犯の弟の話。

自分を大学に行かせるために盗みを働こうとした兄貴が強盗殺人をしてしまう。

家族が殺人犯だと知られることで、バイト、音楽、恋愛、仕事を諦めなくてはいけなくなる。 獄中の兄貴からの手紙は読まずに捨てるようになる。

それでも優しくしてくれる人ができ、正々堂々と頑張っていればそういう人が増えると考え、頑張る道を選ぶ。 兄貴とも手紙を交わすようになる。

しかし子供ができ、子供を守るためには正々堂々生きるよりも辛い道を選ばなければいけないと決心する。 兄貴のことは隠して生きることにし、兄貴にはお別れの手紙を送る。

という話。

世の中が悪いのか、殺人が悪いのか。 殺人は悪いけども。 弟の子供まで避けられるのってやり過ぎ感あるなあ。

結局、被害者ぶるよりも現実を見て生きる、ってことなのかな。 偏見も嘘もあるのが現実の世の中という。 ことを認めないとなあ。